クロージングディスカッションのまとめ

1. はじめに

  • 近未来チャレンジの5年間で統合環境TETDMを完成させた
  • 今後考えられる利用の状況、場面についてディスカッションをしたい。

2. テーマ1:実用化の場面

「TETDMの実用化が期待される場面にはどのようなものがあるか?」

  • (1) 簡単に使えるかどうか
    • 企業でシステムを作って、お客さんの所に持って行くと、興味は持つが「エクセルでできますか?」など、自分が知っている技術の範囲でできるかどうかや、簡単に結果がでるかどうかを頻繁に質問される。数タッチで全ての処理ができ、結果が出るようになると、急激に広がる可能性がある。
  • (2) 分析のパターン
    • 利用者に使わせる際に2つの壁があり、1つはインストールの壁、もう1つは使うことの壁。インストールは、手伝ってもらってできたとしても、どうシステムを使っていいかが分からないことは頻繁におきる。TETDMは何でもできる、汎用的なソフトウェアとして作られてきたが、何をしていいか分からないと思う人がいることも予想される。このような人のために、TETDMを使ってできる分析のパターンを用意すべき。例えば、宮崎大学病院の電子カルテの分析に重点をおいて、電子カルテの分析のパターンを作り上げ、広めて行くことは重要。
    • 分析のパターンとは、使うツールの組合せに加えて、分析により得られるご利益(メリットや知見)が含まれる。これらの情報をWebサイトに公開すると良い。
    • 色々な人が分析のためのツールをアップすることに加えて、分析のパターンもアップすることが望ましい。
  • (3) 一つの場面に特化したインタフェースの設計
    • 実務の場面を考えると、仕事の中で使う専門的な知識は偏っている。TETDMでは色々な人が使う、何でもできるインタフェースを目指しているようにみえるが、そうではなく、1つの作業に特化してインタフェースを作り込むことも重要ではないか。
    • インタフェースに関しては、どのようなニーズがあり、こちらが提供できるシーズとの可能な連携方法を探って行く必要がある。ひいては、ツールを作れる人との連携方法や、コミュニティを拡大していく方法を検討する必要がある。
  • (4) 一般人でも良さが理解できるアウトプットとは
    • テキストマイニングにおける、皆が公開したいツールや、知見とは何だろうか。例えば、音楽のソフトウェアは一般人でも使えて、広く普及している。初音ミクの登場や、ニコニコ動画へのアップロード環境の提供もある。TETDMのツールは、音楽のソフトウェアにおけるエフェクタと同じ位置づけになると考える。音楽の場合、公開する作品が作れると公開したくなるが、ツールを公開するインセンティブとは何だろうか。または、一般人でも理解できるアウトプットとは何だろうか。
    • 脳内診断など、名前を入力すると性格の診断結果を出力するソフトウェアがあり、一般人でも興味を持って利用している。テキストを使って出せるアウトプットだと、そういったものが考えられる。
    • 何をアウトプットとして出すかは重要な観点になる。初音ミクであれば、一般人が自分ではだせない高音を代替してくれるという機能がある。見せ方の工夫は重要になる。
  • (5) データ集めの難しさについて
    • データを集めて公開していくことは重要。データを集めることは素人には難しい。
    • 東日本大震災があった際、tweetなどの大規模なデータが取得され、公開された。そういったデータを用いて、あの日何があったかが分析され、テレビ番組でも取り上げられた。集めるデータの例や、集めたデータを公開することは重要と考えられる。

3. テーマ2:利用者の拡大方法

「TETDMの利用者(開発者を含む)を増やすためにはどのような方策が考えられるか?」

  • そもそもTETDMを利用してみたいという意欲がなければ、話が始まらない。意欲は3種類考えられ、「使ってみたい意欲」「使い続けたい意欲」「また使ってみたい意欲」とある。利用することで、嬉しい、楽しい気持ちになるイメージが描ける状態に持って行くことが望ましい。これを達成するにあたって、例えば、ソーシャルゲームの仕組みの利用が考えられる。ソーシャルゲームでは使い続けるとポイントがたまり、ポイントがたまると嬉しくなる。
  • (1) 教材として利用する
    • 例えば、プログラミング教育などで利用するのはどうか。テキストマイニングの概念を体感させることにTETDMは適していると思う。小学校でも使えるとよい。
  • (2) 使ってみたいと思わせるネタが必要
    • ディープラーニングは、ぼやけたネコの画像が判定できるニュースが公開されたあと、複雑な知識を理解できない人でも使ってみたいと思わせる効果があった。難しいことは分からないけど、面白そうだから使ってみたいと思わせるネタが必要ではないか。
    • 今、TETDMにあるツールでできる、一番面白いことは何か。また、言語処理でできる面白いことは何か?
    • テキストマイニングは、勉強するものであって、遊ぶ物ではないという考えがあるが、情報系以外の人に、発話録のマッピングをみせるだけで、興味を持ってもらえる。単純なものでもよいので、面白いネタがあるとよい。
    • 食べられるものか、食べられない物かを写真で判定するソフトウェアがあって、ある人が列車の写真を次々に試して、食べられる写真を探したというのがあった。この話がバズって盛り上がった。だが、継続的に続く現象ではない。継続的な現象とバズるは相反するものであり、どちら向きのネタであるかを検討することも重要である。

4. テーマ3:知識創発

「TETDMを用いた知識創発にはどのようなものが期待されるか?」

  • TETDMを用いた知識創発を最終的な目標に掲げている。興味深いデータに着眼し、解釈を与えることを繰り返し、共通点を抽出、その後、統合解釈を行うことを繰り返すことにより、知識創発が進められると仮説をおいている。繰り返しの作業になりがちな所を、楽しく、興味をもって進めるには、どうすればよいかを考える必要がある。
  • (1) 知識創発のパターンを発見した場合
    • 仮に、ある企業が知識創発のパターンを発見した場合、他企業に渡せないノウハウであるから、隠す可能性が高い。機械が自動的にできる作業は、人の作業から奪われて行っている。作業工程ではなく、得られた知見や成果を見てもらうことにより利益が生まれるような仕組みが必要。
  • (2) ワークショップとの連携
    • ワークショップの運営をやっていると、楽しませることや、動機付けの仕掛けをよくよく考える必要がでてくる。テキストマイニングをやってみて、面白かったと思える事例をためていくとよい。
    • 仕掛学のセッションで、痕跡学の発表があり、コピーはどんどん進化していくという話があった。TETDMでコピーを改修して、よくなっていくモデルがたつと面白い。
  • (3) 面白いと感じられるネタの例
    • 他の人が結果を見てくれる期待がないと、やってみようとはならない。音楽の歌詞をTETDMでアレンジして、西野カナ風のようなものができるとおもしろい。
  • (4) 個人利用と企業利用を分ける
    • 個人利用と企業利用は分けて考えておくべき。企業利用のものは、サポートがしっかりしていることが望ましい。企業では、フリーソフトを使ってシステムを組むことはできない。 サポート体制を整えて、サポートにはお金をとるのもよいと思う。お金がとれたら、開発者の報償に回す仕組みがあっても面白い。

謝辞

  • 本まとめは、西原さんに作成して頂きました。ありがとうございました。

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Last-modified: 2015-06-04 (木) 02:08:30 (1477d)