*チュートリアルで試せる内容 [#hbe3d63d] -[[可視化インタフェースツールの作り方]] -[[パネルサイズに応じた表示更新]] --動作確認のために,[[処理ツール作成1改2]]の処理ツールを先に作成して下さい *1)作成する可視化ツールの仕様を決めます [#z3cc52bd] -[ツール名] BarGraph(棒グラフ) -[入力] String型配列,int型配列 -[処理] int型配列で与えられる数字による棒グラフを作成,各棒の名前にString配列で与えられる文字を利用して,棒グラフを作成 -[出力] 作成した棒グラフを表示 *2)SampleDisplay2.java を利用して,ツール作成の準備をします [#i54e9e1a] -tetdmのフォルダ内の,moduleフォルダ内のVisualizationModuleフォルダ内にある,SampleDisplay2フォルダを,フォルダごとコピーします -コピーしてできたフォルダの名前を,作成するツール名「BarGraph」に変更します -コピーして作成したフォルダ内のファイル名を変更します --SampleDisplay2.java -> BarGraph.java --SampleDisplay2.txt -> BarGraph.txt (テキストファイルの中身も「棒グラフ」に変更します) --必要に応じて,ツール完成後にREADME.txtを修正します *3)BarGraph.java を編集し,プログラム作成の準備をします [#i0634b11] -プログラム中の SampleDisplay2 と書かれている箇所をすべて BarGraph に変更します(コメント内を含め4カ所) ---// BarGraph.java Version 0.30 ---package module.VisualizationModules.BarGraph; ---public class BarGraph extends VisualizationModule ---public BarGraph() **コンストラクタの記述の修正 [#u6ee90d1] -ツールのIDを決め,コンストラクタ内のメソッド setModuleID の引数として与えます(今回は9977とします) -int型の配列,dataNumbersの値を初期化して,受け取るデータ型とその数を指定します. --今回は,整数型の配列と文字型の配列をそれぞれ1つずつ受け取ります. ---&color(red){setToolType(3); [[ツールタイプ]]はセミプリミティブになります.}; public BarGraph() { setModuleID(9977); // Set your module ID after you have got it dataNumbers = new int[]{0,0,0,0, // b,i,d,S 0,1,0,1, // bA,iA,dA,SA 0,0,0}; // bA2,iA2,dA2 setToolType(3); } *4)一度コンパイルして,BarGraphツールの動作を確認します [#ce6593ee] -make または ant コマンドでコンパイルします -コンパイル後TETDMプログラムを起動して,いずれかのテキストを読み込みます -[[処理ツール作成1改2]]で作成した処理ツール「名詞TOP10」があれば,これを選択して,楕円とテキストの一文目が表示されるのを確認して下さい (SampleDisplay2.java の処理) *5)棒グラフを表示するプログラムを作成します [#b3721fbf] **ファイルからの日本語の読み込み(今回は不要) [#h98dbd1e] -もとからある下記変数とメソッドの内容は,インタフェース内に日本語を表示させたい場合は利用して下さい -String outputInJapanese; -String outputText; -initializePanel() -initializeData() -String inJapanese[]; (&color(blue){変数の定義はVisualizationModuleクラス内};) --フォルダ内に,Japanese.txtファイルを用意している場合,自動的に各行の内容が,initializePanel()の実行前に,inJapaneseに読み込まれます. **処理ツールからデータを受け取り,棒グラフの表示に必要なデータを保存する変数を,グローバル領域で宣言します [#y883ba8c] String names[]; int values[]; **initializeData() 内で変数の初期化を行います(オーバーライド) [#d64a58fd] -棒グラフの表示に必要なデータがない場合にエラーを出さないようにします public void initializeData() { names = new String[0]; values = new int[0]; } **処理ツールからデータを受け取るメソッド,setDataを作成します(オーバーライド) [#naf7c45e] -switch,case文を用いて作成します -case文は0から作成します -データの受け取りに成功したらtrue,失敗したらfalseを返すboolean型としてメソッドを作成します public boolean setData(int dataID, String data[]) { switch(dataID) { case 0: names = data; return true; } return false; } public boolean setData(int dataID, int data[]) { switch(dataID) { case 0: values = data; return true; } return false; } **棒グラフの表示プログラムを作成します [#p1206b0e] -displayOperations メソッドの case 0: が自動的に実行されますので,そこから呼び出されるところに記述します -case 0:にrepaint(); を記述している場合は,paintComponent(Graphics g)から呼び出されるところに記述します -今回は,可視化ツール ScoreDist の内容をほぼ転用して作成しています -スーパークラス内の変数,sizeX, sizeYには,表示できるパネルの縦と横のサイズが,メソッドgetPanelSize()が呼び出されるたびに格納されますので,この値を利用してパネルサイズの変更に対応できるようにします int width; //background public void drawBackground(Graphics2D g2) { if(values.length == 0) width = 0; else width = (sizeY-10)/values.length; g2.setColor(Color.cyan); g2.fillRect(0,0, sizeX, sizeY); g2.setColor(Color.white); g2.drawRect(10,10, sizeX-20, values.length*width); } public void drawData(Graphics2D g2) { int max=1; for(int i=0;i<values.length;i++) if(values[i] > max) max = values[i]; g2.setColor(Color.white); for(int i=0;i<values.length;i++) g2.fillRect(10,10+width*i, (int)((sizeX-20)*(double)values[i]/max), width); g2.setFont(new Font("Dialog", Font.BOLD, 20)); g2.setColor(Color.black); for(int i=0;i<names.length;i++) if(i < values.length) g2.drawString(names[i]+"("+values[i]+")", 20,(int)(10+width*i+width*0.5)); else g2.drawString(names[i], 20,(int)(10+width*i+width*0.5)); } //////////paint public void paintComponent(Graphics g) { Graphics2D g2 = (Graphics2D)g; getPanelSize(); drawBackground(g2); //background if(values.length == 0) return; drawData(g2); } *6)コンパイルして動作を確認します [#p0e6e927] -浦島太郎を入力し,「名詞TOP10」と組み合わせた場合,各名詞と頻度に応じた棒グラフ,および名詞と頻度が表示されます. -統合環境のウインドウのサイズを変えても,パネル内の表示がサイズに応じて変更されることを確認します