チュートリアルで試せる内容 †
1)作成する処理ツールの仕様を決めます †
- [ツール名] AllNoun(全名詞)
- [入力] テキスト情報
- [処理] テキストに含まれる,すべての名詞を抽出する
- [出力] 抽出した名詞を格納した配列( -> 可視化ツールTextDisplayを利用して表示)
- [GUI] ボタンを押すと,抽出した名詞を可視化ツールに送信する
2)雛形のSample2.java を利用して,ツール作成の準備をします †
- tetdmのフォルダ内の,moduleフォルダ内のMiningModuleフォルダ内にある,Sample2フォルダを,フォルダごとコピーします
- コピーしてできたフォルダの名前を,作成するツール名「AllNoun」に変更します
- コピーして作成したフォルダ内のファイル名を変更します
- Sample2.java -> AllNoun.java
- Sample2.txt -> AllNoun.txt (テキストファイルの中身も「全名詞」に変更します)
- 必要に応じて,ツール完成後にREADME.txtを修正します
- 作成するボタンの日本語として,ファイル Japanese.txt 内に,「データ送信」と書き,保存します
3)AllNoun.java を編集し,プログラム作成の準備をします †
- プログラム中の Sample2 と書かれている箇所をすべて AllNoun に変更します(コメント内を含め5カ所)
- // AllNoun.java Version 0.30
- package module.MiningModules.AllNoun;
- public class AllNoun extends MiningModule
- public AllNoun()
- System.out.println("writing ERROR in AllNoun");(この部分は後で利用しません)
コンストラクタの記述の修正 †
- ツールのIDを決め,コンストラクタ内のメソッド setModuleID の引数として与えます
- 配列 pairingVisualizationID を初期化して,ペアとなる可視化インタフェースツールのIDを指定します.
public AllNoun()
{
setModuleID(9912); // Set your module ID after you have got it
pairingVisualizationID = new int[]{1};
setToolType(2);
}
4)一度コンパイルして,AllNounツールの動作を確認します †
- make または ant コマンドでコンパイルします
- コンパイル後TETDMプログラムを起動して,いずれかのテキストを読み込みます
- パネル上部の処理ツールを選ぶメニューの中から「全名詞」を選択し,パネル下部の「データ送信」と書かれたボタンを押します
- 入力テキストが,単語間にスペースが入った状態で表示されていることを確認します(Sample2.java の処理)
5)プログラムの作成に使える入力情報を確認します †
- テキスト情報は,TextData型の変数 text に予め格納されているので,その中の単語情報に関するメンバー変数を確認します
- テキストデータ
- KeywordData keyword[];
- int keywordNumber;
- String word; (KeywordDataクラス内)
- int partOfSpeech; (KeywordDataクラス内.値が1なら名詞)
6)名詞リストを配列に格納するプログラムを作成します †
コンストラクタの前の,クラス内グローバル領域での変数の宣言 †
- 名詞リストを保存するための配列,ボタン用の変数,を宣言します
JButton button;
String wordList[];
- 変数 String inJapanese[]は,MiningModuleクラスで宣言されており,initializaPanel()の実行前に,Japanese.txtの各行が自動的に読み込まれます.
自動実行メソッド initializePanel() の作成(オーバーライド) †
- ボタンの初期化を行い,GUI用のパネルoperationPanel にadd します
public void initializePanel()
{
button = new JButton();
button.addActionListener(this);
operationPanel.add(button);
}
自動実行メソッド initializeData() の作成(オーバーライド) †
- ボタンに,読み込んだ日本語名を割り当てます
- 用意したJapanese.txtの一行目が,inJapanese[0]に読み込まれていますので,これを利用します.
public void initializeData()
{
if(isMenuInJapanese())
button.setText(inJapanese[0]);
else
button.setText("SUBMIT");
}
名詞リストを作成する MyMethod() メソッドを作成します †
- miningOperations メソッドの case 0: が自動的に実行されますので,これを修正して,そこから呼び出されるように記述します.
case 0:
MyMethod();
break;
void MyMethod()
{
int nounID[] = new int[text.keywordNumber];
int frequency[] = new int[text.keywordNumber];
int count;
count = 0;
for(int i=0;i<text.keywordNumber;i++)
if(text.keyword[i].partOfSpeech == 1)
count++;
wordList = new String[count];
count = 0;
for(int i=0;i<text.keywordNumber;i++)
if(text.keyword[i].partOfSpeech == 1)
wordList[count++] = text.keyword[i].word;
}
ボタンが押されたときの動作を,actionPerformed(ActionEvent e)メソッドに記述します †
- miningOperations メソッドの case 1: に対応させることにします
public void actionPerformed(ActionEvent e)
{
if(e.getSource() == button)
miningOperations(1);
}
- miningOperations メソッドの case 1: を作成します
- 可視化ツールの case 0: を displayOperations(0) で実行して,表示を更新します
case 1:
setDataStringArray(wordList);
displayOperations(0);
break;
7)コンパイルして動作を確認します †
- 可視化ツール TextDisplay がsetDataメソッドによって受け取ることができるデータ型とデータ数を,README.txtファイルや,ソースプログラム(コンストラクタ内のdataNumbers[])を見て確認します
- TextDisplay は,String型のデータを1つ(dataIDが0のデータのみ)受け取って表示します
- 送信するString[]型のデータは,データ型コンバートによりString型に変換されて表示されます
- 起動時には「テキストなし」と表示され,「データ送信」ボタンを押すと,全名詞が表示されます